
1. EG6とは?基本情報をおさらい
EG6は、5代目シビック(通称“EG型”)のうち、DOHC VTECエンジンを搭載した「SiR」グレードを指す通称です。
- 生産期間:1991年~1995年頃
- エンジン:B16A型 DOHC VTEC(170psクラス)
- ボディタイプ:3ドアハッチバック
- 軽量ボディにハイパワーエンジンを組み合わせ、FFスポーツの代表格として人気を博しました。
- 国内外でのモータースポーツ参戦や、走りのベース車として改造ベースにするユーザーも多かったため、今も根強い支持を得ています。
2. なぜEG6が値上がりしているのか?
(1) VTECエンジンのレジェンド
EG6に搭載されるB16A型 DOHC VTECエンジンは、ホンダのハイテク技術の象徴的存在。高回転域でのパワーと独特のサウンドはファンを魅了し続け、旧車としての再評価が進んでいます。
(2) 軽量・コンパクトなスポーツハッチへの注目
現行車種が大型化する中、**“軽くて楽しい”**という古き良きホットハッチの魅力が再注目されています。EG6のようなコンパクトなスポーツカーは希少価値が高まり、値上がりしやすい状況にあります。
(3) 旧車ブーム&海外需要
90年代のスポーツカーが**“ネオクラシック”**として国内外で人気上昇中。欧米だけでなく、アジア圏でもホンダのVTECモデルを求める層が多く、海外バイヤーの需要増→国内相場上昇の流れが続いています。
(4) 生産終了+修復困難による希少性
EG6はすでに製造終了から30年近く経っており、部品供給も減少。改造ベースとして激しく使われていた個体も多いため、状態の良い純正車両は年々数が減っているのが現状です。結果、市場に出回る台数が少なく、希少性が上がり価格が高騰しています。
3. グレード別・相場のざっくり傾向
EG6の相場は、コンディションやカスタム具合によって大きく変動しますが、目安としては下記のような傾向があります。
- 純正度が高いSiR-II:フルノーマルに近いほど希少価値が高いため、150万~200万円以上も珍しくありません。走行距離が少なく整備履歴がしっかりしているとさらに高値に。
- 改造車・サーキット仕様:足まわりやエンジン周りの改造がある場合、好みに合致すれば高値が付くことも。ただし、汎用性が低い改造や荒い使い方の痕跡があると評価が下がる場合も。
- SiR(EG5)との混同注意:EG5型との違い(SOHC VTEC搭載)を理解しないまま購入や査定に出すと、誤評価になることがあります。**“EG6”**という名前が付くだけで相場が大きく変わるので要注意。
4. 高く売るためのポイント
(1) 整備記録・純正パーツの保管
旧車化しているEG6では、定期点検や消耗部品の交換履歴が明確に残っていると評価が高まります。改造車でも、外した純正パーツを保管しておけば査定アップにつながりやすいです。
(2) 複数の専門業者に相見積もり
スポーツカーや旧車を専門的に扱う業者、海外輸出のパイプを持つ業者、そして大手中古車チェーンなど、複数の店舗で見積もりを取りましょう。意外な高値が付くケースも多々あります。
(3) 外装・内装をきれいに保つ
EG6は年式的にボディのサビや内装の劣化が進みやすいです。こまめなクリーニングや修理でコンディションを維持し、査定時の印象を高めることが重要。エンジンルームの清掃なども好印象につながります。
5. これからの価格見通し
短期的にはさらなる値上がりが続く
- 旧車・ネオクラシックブーム
- 海外需要の維持
- 希少性の高まり
これらの要因により、EG6の中古価格は引き続き上昇しやすいと考えられます。
長期的には環境規制との兼ね合い
- 排ガス規制や税制の影響で、古いガソリン車は維持コストが上昇する可能性があります。
- しかし、コアなファンが多いEG6は希少性がさらに高まるため、一部の個体はプレミア価格を保つ可能性が高いです。
6. まとめ:EG6はまだまだ値上がりの余地あり
ホンダ・EG6シビックが値上がりしている背景には、
- DOHC VTECエンジンの高い評価
- ネオクラブームと海外需要
- 生産終了と状態の良い個体の減少
- “軽快・高回転”FFスポーツのイメージ
といった要因が複合的に絡んでいます。特にフルノーマルでコンディションが良いEG6はプレミア化が進んでおり、今後も価格が上がる可能性大です。
- 売る側:整備記録の管理や純正パーツの確保、複数社への査定依頼で最大限の高値を狙う
- 買う側:相場上昇を見越し、早めの購入を検討。コンディションをしっかり見極めることが大切
時代を超えて愛される“VTECの名車”EG6。まさに今が注目の一台と言えるでしょう。