トヨタ チェイサー90系のグレードによる違いや性能、新車価格について詳しく解説
トヨタ チェイサー90系は、1992年から1996年にかけて生産されたスポーツセダンで、JZX90型として知られています。90系チェイサーは、走行性能の高さと洗練されたデザインにより、多くのファンに愛され続けており、特にツアラーVモデルはドリフトやチューニングのベース車両としても高い人気を誇っています。
トヨタ チェイサー90系とは?
90系チェイサーは、トヨタの中型セダンラインアップにおいて、スポーツ性能と実用性を兼ね備えたモデルとして登場しました。チェイサーはマークIIやクレスタと共に、「マークII三兄弟」として親しまれ、セダンでありながらもスポーティな走りを楽しむことができる車として評価されています。特に、1JZ-GTEエンジンを搭載したツアラーVモデルは、高いチューニングポテンシャルを持ち、今でも多くのカスタムファンに愛され続けています。
トヨタ チェイサー90系の車両スペック詳細
トヨタ チェイサー90系の主要スペックを以下にまとめました。
項目 | 情報 |
---|---|
型式 | JZX90 |
生産期間 | 1992年 – 1996年 |
新車価格 | 約220万円 – 350万円 |
排気量 | 2.0L – 2.5L |
馬力 | 140hp – 280hp |
最高速 | 200km/h – 240km/h |
燃費 | 8km/L – 11km/L |
駆動方式 | FR(後輪駆動) |
車両重量 | 約1,350kg – 1,500kg |
90系チェイサーは、その強力なエンジンとしっかりとしたシャシーにより、スポーツセダンとしての高いパフォーマンスを発揮します。
トヨタ チェイサー90系のグレード/搭載エンジン一覧
トヨタ チェイサー90系には、いくつかのグレードとエンジンオプションが存在します。以下に、その一覧を示します。
年式 | グレード | エンジン | ミッション |
---|---|---|---|
1992-1996 | ツアラーV | 1JZ-GTE(ターボ) | 5速MT/4速AT |
1992-1996 | ツアラーS | 1JZ-GE(NA) | 5速MT/4速AT |
1992-1996 | アバンテ | 2.5L 1JZ-GE(NA) | 4速AT |
1992-1996 | アバンテG | 2.5L 1JZ-GE(NA) | 4速AT |
1992-1996 | アバンテG リミテッド | 2.0L 1G-FE(NA) | 4速AT |
ツアラーVは、1JZ-GTEエンジンを搭載した最もパワフルなモデルで、ターボチャージャーによる280馬力を発揮します。このモデルは、高速走行やドリフトでの使用に最適で、エンスージアストに非常に人気があります。
ツアラーSは、1JZ-GEエンジンを搭載したNA(ノンターボ)モデルで、レスポンスの良いエンジンフィールが特徴です。軽快な走りを楽しむことができ、日常使いにも適しています。
アバンテシリーズは、快適な装備と上質なインテリアを特徴とするグレードで、2.0Lまたは2.5Lのエンジンが選択可能です。スポーティな性能を持ちつつも、ゆったりとした乗り心地を提供します。
グレードによる違いは?
90系チェイサーの各グレードには、それぞれ異なる特徴があります。
ツアラーVグレード(新車価格約280~350万円)
ツアラーVは、チェイサーの中でも最も高性能なグレードで、ターボエンジンを搭載しています。1JZ-GTEエンジンは非常に高い出力を誇り、スポーツ走行に適しています。スポーティなサスペンションや大型ブレーキが標準装備され、ドライバーはダイナミックな運転を楽しめます。
ツアラーSグレード(新車価格約240~300万円)
ツアラーSは、NAエンジンを搭載したグレードで、ツアラーVと同じくスポーティな装備が充実していますが、より滑らかなエンジンフィールと優れたレスポンスが特徴です。パワーを求めるよりも、自然なフィーリングを楽しみたいドライバーに向いています。
アバンテグレード(新車価格約220~280万円)
アバンテは、快適性と実用性を重視したグレードで、スポーティさよりも快適な乗り心地を提供します。上質なインテリアや快適装備が充実しており、長距離ドライブでも疲れにくいのが特徴です。
チェイサー90系純正色一覧
90系チェイサーの純正色には、以下のような色があります。
- スーパーホワイト(040)
- ダークグリーンマイカ(6N2)
- ダークブルーイッシュグレーマイカ(8J5)
- スーパーレッド(3E5)
- ダークグレーマイカ(1A5)
以上が、90系チェイサーの純正色の一部です。年式やグレードによって若干異なる場合があります。
チェイサー90系前期/後期の違いについて解説
チェイサー90系は、1992年から1996年までを生産期間としており、一般的にマイナーチェンジを境に前期型と後期型に分けられます。
デザインの違い
前期型と後期型では、主にフロントグリルやヘッドライト、リアライトのデザインが異なります。後期型では、よりシャープで現代的なデザインが採用されており、スポーティさが強調されています。
インテリアの違い
前期型と後期型では、インテリアの細部に変更が加えられており、後期型ではより上質な素材やデザインが採用されています。特にダッシュボードやシートのデザインに違いが見られます。
技術的な改良
後期型では、エンジンやサスペンションの改良が施され、パフォーマンスや燃費が向上しています。また、後期型には最新の安全装備が追加され、より安心して運転できる仕様となっています。
燃費や維持費について説明
チェイサー90系の燃費や維持費は、エンジンタイプや走行環境、メンテナンスの状態によって異なりますが、以下に一般的な特徴をまとめました。
燃費
チェイサー90系の燃費は、1リットルあたり8〜11km程度です。特にツアラーVのターボモデルは、高回転での走行が多いと燃費が悪化しやすいため、燃費面での注意が必要です。
維持費
チェイサー90系はスポーツセダンであり、古い車種であるため、部品の入手が困難な場合があります。また、タイヤやブレーキパッド、サスペンションの消耗が激しいため、維持費は比較的高めになることが多いです。さらに、自動車保険の料金もスポーツカーであるため高くなる傾向があります。
自動車税
チェイサー90系の自動車税は以下の通りです。
年式 | 排気量 | 税額 |
---|---|---|
1992年-1996年 | 2,000cc | 39,500円 |
1992年-1996年 | 2,500cc | 45,000円 |
なお、自動車税は地域や車両の状態によって変わる場合があります。詳細な税額は、車両の登録地の自動車税課に問い合わせることをおすすめします。
チェイサー90系制作秘話/こだわりや特徴
90系チェイサーは、トヨタがスポーツセダン市場において、競争力を高めるために開発したモデルです。以下に、90系チェイサーの制作秘話やこだわり、特徴を紹介します。
スポーツカーの走りをセダンで実現
90系チェイサーの開発において、トヨタは「セダンでありながらスポーツカーの走りを楽しめる車」を目指しました。特にツアラーVモデルでは、1JZ-GTEターボエンジンとFRレイアウトの組み合わせにより、ドリフト走行やスポーツ走行において優れたパフォーマンスを発揮します。このコンセプトが、現在でも高い人気を誇る理由の一つです。
デザインへのこだわり
チェイサー90系は、外観デザインにも強いこだわりを持って開発されました。特に、エアロダイナミクスを意識したボディラインや、シャープなヘッドライトデザインは、スポーツセダンとしての存在感を強調しています。また、インテリアでは、快適性とスポーティさを両立させるための素材選びやレイアウトに工夫が施されています。
世界中で人気とされるチェイサー90系の魅力とは?
90系チェイサーは、そのスポーツ性能とデザインから、世界中で多くのファンに愛されています。
ドリフトシーンでの人気
チェイサー90系は、そのFRレイアウトと1JZ-GTEエンジンにより、ドリフトシーンで非常に人気があります。特にツアラーVモデルは、ドリフト競技においても多く使用されており、その走行性能が高く評価されています。
高いチューニングポテンシャル
90系チェイサーは、エンジンやサスペンション、ブレーキシステムなど、チューニングの自由度が非常に高い車種です。そのため、カスタムカーシーンでも人気が高く、様々なスタイルにチューニングされたチェイサーが世界中で愛されています。
クラシックカーとしての価値
チェイサー90系は、今やクラシックカーとしての価値も高まりつつあります。特に状態の良いツアラーVモデルは、コレクターズアイテムとして高額で取引されることが多く、今後もその価値が上昇する可能性が高いです。
中古車市場の価格
トヨタ チェイサー90系は、希少性と人気から、中古車市場で高値で取引されることが一般的です。
日本国内の場合:
- 走行距離が少なく、良好な状態の車両は、200万円〜400万円程度で取引されることが多いです。
- 走行距離が多く、修復歴のある車両でも、150万円〜300万円程度で取引されることが一般的です。
海外市場の場合:
- チェイサー90系は、特にアメリカやオーストラリアで高い需要があり、日本よりも高額で取引されることがあります。特に状態の良いターボモデルや特別仕様車は高値がつく傾向にあります。
歴代トヨタ チェイサーシリーズ一覧
トヨタ チェイサーシリーズは、トヨタを代表するスポーツセダンラインアップとして、長年にわたり進化を続けてきました。以下に歴代チェイサーシリーズの一覧を示します。
- 初代(X30/X40型) – チェイサー(1977年-1980年)
- 2代目(X60型) – チェイサー(1980年-1984年)
- 3代目(X70型) – チェイサー(1984年-1988年)
- 4代目(X80型) – チェイサー(1988年-1992年)
- 5代目(X90型) – チェイサー(1992年-1996年)
- 6代目(X100型) – チェイサー(1996年-2001年)
90系チェイサーは、この歴史の中で最も人気のあるモデルの一つであり、現在でも多くのファンに愛されています。
まとめ
トヨタ チェイサー90系は、1990年代のスポーツセダン市場を代表するモデルであり、その高い性能と洗練されたデザインにより、世界中で多くのファンに愛されています。今後もその価値を高め続けることが期待される、まさにクラシックカーとしての魅力を持つ車です。