トヨタA70スープラの性能や特徴、グレード、新車価格について詳しく解説|カー図鑑

トヨタA70スープラの性能や特徴、グレード、新車価格について詳しく解説

本記事では、A70スープラの性能、特徴、グレードごとの違い、新車価格や中古車市場の価格について詳しく解説。A70スープラの魅力を知りたい方は必見です。

目次

トヨタA70スープラの性能や特徴、グレード、新車価格について詳しく解説

トヨタA70スープラは、1986年から1993年にかけて生産されたスポーツカーで、トヨタのフラッグシップモデルとして登場しました。A70スープラは、ターボチャージャー付きのエンジンや先進的な技術を採用し、スポーツカーとしての性能を追求したモデルです。A70スープラは、日本国内だけでなく、海外でも多くのファンに愛され続けています。

トヨタA70スープラとは?

A70スープラは、トヨタが初代スープラ(A40/A60型)から進化させた第3世代のモデルです。A70型スープラは、それまでのモデルと異なり、スープラ専用のシャシーとボディデザインが採用され、独自の存在感を放つ車両となりました。エンジンは、直列6気筒ターボエンジンを搭載し、トルクフルでパワフルな走りを実現しています。また、電子制御サスペンションやTEMS(Toyota Electronic Modulated Suspension)など、先進的な技術も盛り込まれ、快適なドライビングを提供します。

トヨタA70スープラの車両スペック詳細

トヨタA70スープラの主要スペックを以下にまとめました。

項目情報
型式A70
生産期間1986年 – 1993年
新車価格約350万円 – 500万円
排気量2.0L – 3.0L
馬力200hp – 280hp
最大トルク254Nm – 363Nm
最高速250km/h(ターボモデル)
0-100km/h加速約6.0秒
駆動方式FR(後輪駆動)
車両重量約1,500kg – 1,600kg

A70スープラは、強力なエンジンとしっかりとしたシャシーにより、スポーツカーとしての高いパフォーマンスを発揮します。

トヨタA70スープラのグレードとバリエーション

A70スープラには、いくつかのグレードとバリエーションが存在します。

2.0 GT ターボ
2.0 GT ターボは、2.0Lの1G-GTEUエンジンを搭載し、ターボチャージャーによって約210馬力を発揮します。このモデルは、軽快な走行性能と燃費性能のバランスが取れたモデルです。

3.0 GT ターボA
3.0 GT ターボAは、A70スープラの中でも最も高性能なモデルで、3.0Lの7M-GTEUエンジンを搭載し、280馬力を発揮します。このモデルは、グループAホモロゲーションモデルとして生産された限定車で、ターボチャージャーの大型化や専用のインタークーラーを装備し、さらなるパワーアップが図られています。

3.0 GT リミテッド
3.0 GT リミテッドは、3.0Lの自然吸気エンジンを搭載し、上質なインテリアや快適装備が充実したモデルです。高級感とスポーツ性能を両立させたグレードで、ゆったりとしたドライビングを楽しみたいドライバーに最適です。

エアロトップ
エアロトップは、ルーフパネルを取り外すことでオープンカーとして楽しめるモデルです。このモデルは、A70スープラの特徴的なバリエーションで、スポーツドライビングを楽しみながらも、オープンエアの爽快感を味わえる点が魅力です。

トヨタA70スープラの技術的特徴

A70スープラには、トヨタの先進技術が多数採用されており、その中でも特筆すべき技術を紹介します。

7M-GTEUエンジン
A70スープラの3.0 GT ターボAには、3.0L直列6気筒の7M-GTEUターボエンジンが搭載されています。このエンジンは、当時のトヨタの最高出力を誇るエンジンであり、280馬力と高トルクを実現しました。さらに、このエンジンは、電子制御による燃料噴射や点火タイミングを最適化し、優れたレスポンスを提供します。

TEMS(Toyota Electronic Modulated Suspension)
A70スープラには、トヨタのTEMSが装備されています。このシステムは、車速や路面状況に応じてサスペンションの硬さを自動調整し、快適な乗り心地と高い走行安定性を実現します。これにより、スポーツカーらしい走行性能と、日常走行時の快適性が両立されています。

エアロダイナミクスデザイン
A70スープラは、風洞実験を重ねて開発されたエアロダイナミクスデザインを採用しています。低い車高と滑らかなボディラインにより、高速走行時の安定性を確保し、空力性能を向上させました。このデザインは、スポーツカーとしての性能を最大限に引き出すためのもので、Z型スタイルと呼ばれる斬新なシルエットが特徴です。

トヨタA70スープラの燃費や維持費について

A70スープラはスポーツカーであるため、燃費や維持費が比較的高めとなる傾向にあります。

燃費
A70スープラの燃費は、一般的には約6〜8km/L程度です。特にターボモデルでは、エンジンを高回転で回すと燃費が悪化しやすいため、燃費面での注意が必要です。

維持費
A70スープラの維持費は、特に古い車両であることから、メンテナンス費用が高額になることが予想されます。エンジンやトランスミッション、サスペンションなどの重要な部品の交換や修理には、かなりの費用がかかることがあります。また、部品の入手が難しくなっているため、維持には専門の整備工場が必要です。

自動車税
A70スープラの自動車税は以下の通りです。

排気量税額
2,000cc39,500円
3,000cc51,000円

なお、自動車税は排気量と車齢に基づいて計算され、年々増加する可能性があります。

トヨタA70スープラ制作秘話/こだわりや特徴

A70スープラの開発には、トヨタのエンジニアがスポーツカーとしての性能を追求し、様々な工夫と技術を投入しました。

グループAホモロゲーション
3.0 GT ターボAは、グループAレースでの参戦を目的として開発されたホモロゲーションモデルです。このモデルは、エンジンの高出力化や空力性能の向上を図り、レースでの競争力を高めるために特別に作られたもので、限定500台が生産されました。ターボチャージャーやインタークーラーの性能向上に加え、専用のエアロパーツが装備されており、レーシングカーに匹敵する性能を持つことが特徴です。

スポーツカーとしての妥協なき姿勢
A70スープラは、トヨタがスポーツカー市場に本格参入するために、妥協のない開発姿勢を貫いたモデルです。エンジニアたちは、当時の最先端技術を駆使し、走行性能、快適性、耐久性のバランスを徹底的に追求しました。その結果、A70スープラは、日常使いからサーキット走行まで幅広い用途に対応できるスポーツカーとして、多くのファンに支持されることになりました。

エアロトップモデルの登場
A70スープラの中でも特に注目すべきモデルが、エアロトップです。このモデルは、ルーフパネルを簡単に取り外すことができるため、クーペとしてのスタイリッシュさとオープンカーとしての開放感を同時に楽しめる仕様となっています。エアロトップは、特にアメリカ市場で人気を博し、トヨタが多様なユーザーのニーズに応えるために導入した革新的なバリエーションの一つです。

世界中で人気とされるトヨタA70スープラの魅力とは?

A70スープラは、そのパフォーマンスとデザインから、世界中で多くのファンに愛されています。

エンジンの耐久性とチューニングポテンシャル
A70スープラに搭載されている7M-GTEUエンジンは、その耐久性の高さとチューニングのしやすさで有名です。このエンジンは、改造やチューニングによってさらに高い出力を引き出すことができ、多くのチューニングカー愛好家にとって理想的なエンジンとされています。これにより、A70スープラはチューニングカーシーンでも広く支持されています。

クラシックカーとしての価値
A70スープラは、現代ではクラシックカーとしての価値が高まっており、特に状態の良い車両はコレクターズアイテムとして高額で取引されることが多いです。今後もその価値が上昇する可能性が高く、投資対象としても注目されています。

ポップカルチャーでの影響
A70スープラは、映画やビデオゲーム、アニメなどのポップカルチャーにも数多く登場しており、その存在感を示しています。特に『ワイルド・スピード』シリーズや『グランツーリスモ』シリーズでの登場により、若い世代にも広く認知され、トヨタのスポーツカーの代表格としての地位を確立しています。

中古車市場の価格

トヨタA70スープラは、希少性と人気から、中古車市場で高値で取引されることが一般的です。

日本国内の場合:

  • 走行距離が少なく、良好な状態の車両は、200万円〜400万円程度で取引されることが多いです。
  • 走行距離が多く、修復歴のある車両でも、100万円〜200万円程度で取引されることが一般的です。

海外市場の場合:

  • A70スープラは、特にアメリカやヨーロッパで高い需要があり、日本よりも高額で取引されることがあります。特に状態の良いターボモデルや限定車は高値がつく傾向にあります。

歴代トヨタスープラシリーズ一覧

トヨタスープラシリーズは、トヨタを代表するスポーツカーラインアップとして、長年にわたり進化を続けてきました。以下に歴代スープラシリーズの一覧を示します。

  • 初代(A40/A60型) – セリカXX(1978年-1986年)※北米ではスープラとして販売
  • 2代目(A60型) – セリカXX/スープラ(1981年-1986年)
  • 3代目(A70型) – スープラ(1986年-1993年)
  • 4代目(A80型) – スープラ(1993年-2002年)
  • 5代目(A90型) – スープラ(2019年-)

A70スープラは、この歴史の中でトヨタのスポーツカーとしての地位を築き上げたモデルの一つであり、その後のスープラシリーズにも大きな影響を与えました。

まとめ

トヨタA70スープラは、1980年代から1990年代にかけてのトヨタのスポーツカー開発の集大成とも言えるモデルであり、その高い性能と先進技術により、世界中で多くのファンに愛されています。今後もその価値を高め続けることが期待される、まさにクラシックカーとしての魅力を持つ車です。

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