S15シルビアのグレードによる違いや性能、価格について詳しく解説
S15シルビアは1999年から2002年まで日産自動車が生産した高性能スポーツカーで、S13やS14に続く「シルビア」シリーズの最後のモデルです。SR20DETエンジンを搭載し、スポーティなデザインと優れた走行性能で、多くのファンに愛されています。S15シルビアは現在でも高い人気を誇り、中古車市場でも高値で取引されることが多いです。
日産シルビアS15とは?
S15シルビアとは、日産自動車が1999年から2002年まで生産した、日本を代表するスポーツカーです。先代モデルから進化したSR20DETエンジンを搭載し、スタイリッシュで洗練されたデザイン、さらに向上した走行性能を誇ります。S15シルビアは、その高いチューニング適性とスポーティな乗り味で、多くのモータースポーツファンやカスタムカー愛好者に支持されています。
S15シルビアの車両スペック詳細
日産S15シルビアの車両スペックをまとめた表を用意しました。参考にしてください。
項目 | 情報 |
---|---|
型式 | S15 |
生産期間 | 1999年 – 2002年 |
新車価格 | 約220 – 280万円 |
排気量 | 2.0L |
馬力 | 165hp – 250hp |
最高速 | 220km/h – 250km/h |
燃費 | 7km/L – 10km/L |
駆動方式 | FR(後輪駆動) |
車両重量 | 約1,260kg – 1,350kg |
なお、上記のスペックは一般的なものであり、年式や仕様によって異なる場合がありますので、ご注意ください。
S15シルビアのグレード/搭載エンジン一覧
S15シルビアの年式とグレード、エンジンをまとめた表を示します。
グレード | エンジン | ミッション |
---|---|---|
Spec-R | SR20DET(ターボ) | 6速MT/4速AT |
Spec-S | SR20DE(NA) | 5速MT/4速AT |
Autech | SR20DE(NA/チューン) | 5速MT |
S15シルビアの中でもSpec-Rは最上級グレードで、SR20DETターボエンジンを搭載し、スポーツ志向のドライバー向けに6速マニュアルトランスミッションが用意されています。Spec-Sは、ターボなしのSR20DEエンジンを搭載しており、Spec-Rよりもマイルドな走行性能を持っています。また、Autechバージョンは、日産のチューニング部門Autechによる特別仕様で、SR20DEエンジンがさらに高出力化されています。
グレードによる違いは?
S15シルビアの各グレードは、それぞれ異なる特性を持っています。
Spec-R(新車価格約260~280万円)
Spec-Rは、S15シルビアの最上級グレードで、SR20DETターボエンジンを搭載し、最高出力250馬力を誇ります。6速マニュアルトランスミッションを備え、よりスポーティでダイナミックな走行が楽しめます。サスペンションやブレーキも強化されており、モータースポーツに対応した仕様となっています。
Spec-S(新車価格約220~240万円)
Spec-Sは、ターボエンジンを搭載しないNA(自然吸気)エンジンモデルです。SR20DEエンジンを搭載し、165馬力を発揮します。Spec-Rに比べると出力は控えめですが、軽量で扱いやすく、日常的な走行に適しています。5速マニュアルまたは4速オートマチックが選択可能です。
Autechバージョン(新車価格約260~270万円)
Autechバージョンは、Spec-Sをベースに日産のチューニング部門Autechが手がけた特別仕様です。SR20DEエンジンをさらに高出力化し、エクステリアやインテリアもスポーティなデザインが施されています。Spec-Rほどのパワーはありませんが、バランスの取れた性能が魅力です。
S15シルビア純正色一覧
S15シルビアの純正色には、以下のような色があります。
- ブリリアントシルバーメタリック(KY0)
- スパークリングシルバーメタリック(WV2)
- ダイヤモンドシルバーメタリック(KR4)
- スーパーブラック(KH3)
- スーパーレッド(AR2)
- ピュアホワイト(QM1)
- ライトニングイエロー(EV1)
- サファイアブルーメタリック(TV3)
これらの色は、S15シルビアのスポーティで洗練されたデザインをさらに引き立てています。
S15シルビア前期/後期の違いについて解説
S15シルビアは、その短い生産期間の中で大きなモデルチェンジはありませんが、細部の仕様変更やオプションの追加が行われています。
エクステリアの違い
前期と後期での大きなデザイン変更はなく、主に細部の変更が行われました。例えば、ホイールデザインやカラーオプションの追加、また一部のグレードでの装備の標準化が進められています。
インテリアの違い
インテリアに関しても、基本的なデザインは共通していますが、後期モデルではシートやトリムの質感が向上し、より高級感のある内装が採用されています。
機構の違い
前期と後期でエンジンやトランスミッションに大きな変更はありませんが、後期型では電子制御系の改良が行われ、よりスムーズなシフトチェンジや安定した走行が可能となっています。
燃費や維持費について説明
S15シルビアの燃費や維持費は、スポーツカーとしては比較的高めですが、そのパフォーマンスを考慮すると妥当な範囲といえます。
燃費
S15シルビアの燃費は、Spec-Rで平均7〜9km/L、Spec-Sで8〜10km/L程度です。ターボ付きのSpec-Rはパワーを活かした走行では燃費が落ちやすく、日常使いではNAのSpec-Sがやや優れています。
維持費
S15シルビアはスポーツカーであり、維持費はやや高めです。タイヤやブレーキパッドなどの消耗品は比較的短期間での交換が必要であり、またエンジンオイルや冷却水などの定期的なメンテナンスも重要です。また、自動車保険料もスポーツカーとしては高めに設定されることが多く、年式が古くなるにつれて部品の入手が難しくなる可能性があります。
自動車税
S15シルビアの自動車税は、以下の表のようになります。
年式 | 排気量 | 税額 |
---|---|---|
1999年-2002年 | 2,000cc以下 | 33,000円 |
自動車税は排気量と車齢に基づいて計算され、年々少しずつ上昇する可能性があります。
S15シルビア制作秘話/こだわりや特徴
S15シルビアは、日産のスポーツカーラインアップの中でも特に注目されるモデルであり、その設計や開発には多くのこだわりが詰まっています。
デザインとエアロダイナミクス
S15シルビアのデザインは、流れるようなラインとシャープなエッジが特徴的です。このデザインは空力性能を意識しており、高速走行時の安定性を確保するために徹底的に検討されました。また、スポーティなイメージを強調するために、低重心でワイドなスタンスが採用されています。
SR20DETエンジンの進化
S15シルビアに搭載されているSR20DETエンジンは、シルビアシリーズの中で最も高出力なエンジンとして進化を遂げました。このエンジンは、ターボチャージャーによる加速力と、レスポンスの良さが特徴であり、ドリフトやサーキット走行での評価が非常に高いです。
チューニングポテンシャルの高さ
S15シルビアは、そのままでも高い性能を持ちますが、さらに多くのチューニングオプションが存在します。エンジンの出力アップやサスペンションの強化、ブレーキのアップグレードなど、多くのパーツが市場に出回っており、オーナーの好みに応じたカスタムが可能です。
世界中で人気とされるS15シルビアの魅力とは?
S15シルビアは、その高いパフォーマンスと洗練されたデザインにより、世界中で愛されています。
ハンドリングとドライビングフィール
S15シルビアの最大の魅力は、その優れたハンドリング性能にあります。軽量かつ高剛性のボディに加え、前後重量配分のバランスが良く、ドライバーが思い通りのラインをトレースできるため、特にモータースポーツファンからの評価が高いです。
カスタマイズの自由度
S15シルビアは、SR20DETエンジンの耐久性とチューニング性が評価され、世界中のカスタムカーシーンで人気です。エンジンパワーの向上や、ボディのエアロパーツの変更など、幅広いカスタムが可能で、個性的な1台に仕上げることができます。
国際的なレースでの活躍
S15シルビアは、ドリフト競技やサーキットレースなどで広く使用されており、その実績が世界中の車好きに認められています。特にドリフトシーンでは、そのコントロール性とパワーが重要視され、多くのドライバーから愛されています。
中古車市場の価格
S15シルビアは、今なお高い人気を誇るスポーツカーであり、中古車市場では高値で取引されることが多いです。
日本国内の場合:
- 走行距離10万km未満、良好な状態のものは、300万円〜500万円程度が相場となります。
- 走行距離が10万km以上でも、修復歴がない良好な個体は200万円以上で取引されることが一般的です。
海外市場の場合:
- S15シルビアは、特にアメリカやオーストラリアなどで非常に高い人気を誇り、日本よりも高値で取引されることが多いです。
- レストアやチューニングのベース車両としても需要が高く、オリジナルの状態を保った車両はプレミアム価格が付けられることがあります。
歴代シルビア一覧
日産シルビアは1965年に初代が発売され、2002年まで生産されました。以下は、日産シルビアの歴代モデルの一覧です。
- 初代- CSP311型(1965年-1968年)
- 2代目- S10型(1975年-1979年)
- 3代目- S110型(1979年-1983年)
- 4代目- S12型(1983年-1988年)
- 5代目- S13型(1988年-1993年)
- 6代目- S14型(1993年-1999年)
- 7代目- S15型(1999年-2002年)
注意:モデルやバリエーションの名称は、国や地域によって異なる場合があります。